


子どもが生きる上で「水」は重要な役割を果たします。世界では8億6000万人以上の人々が汚れた水しか飲むことができず、26億人の人々が衛生的なトイレを利用することができません。貧しい国々では屋外での排泄が広く行われており、抵抗力の弱い子どもたちは生活用水に流れ込んだし尿に含まれる病原体に感染して発病したり、下痢を繰り返して脱水症になったり、毎日約3800人の子どもが命を落としています。清潔な水が手に入るようになれば、子どもたちは汚れた水でお腹をこわしたり、感染症にかかることがなくなり、健康状態が改善します。

ネパールでは15歳未満の子どもが全人口の約39%を占めています。過去20年間で1歳未満児の死亡率は継続して減少してきましたが、今も1000人出生あたり51人が5歳になる前に命を失い、1日約100人の子どもが亡くなっています。2005年の妊産婦死亡率は出産10万件あたり830件で、アジアで最も高い数値でした。子どもの養育と世話は主に母親が担いますが、母親が働いている間は年長のきょうだい(主に女の子、6歳くらいから)が担当します。そのため、学校に通う子どもの割合は男児が90%、女児が78%ほどです。乳児や5歳未満児の死亡率の減少や女の子の就学率の増加は、衛生設備の改善と無関係ではありません。石けんで手を洗うだけでも下痢性疾患による死亡率を44%も減らすことができるほか、肺炎などの急性呼吸器感染症や寄生虫、皮膚病や眼の病気にかかる危険性も減らすことができます。清潔な水は人々の生活を大きく変えることになるのです。
(数値は「世界子供白書2010」およびユニセフ・ネパール事務所調べ)

ヒマラヤ登山の玄関口として知られるネパール。中国国境地帯にはヒマラヤ山脈が連なるだけに、富士山クラスの3000m級の山だと「丘」にあたるとか。一方、南部はタライ平原が広がり、インドに接する国境地帯は高温多湿の平原地帯。国土の最高値はエベレストの8850m、最低所は70mで標高差は8000m以上に及びます。また、ネパールは100以上の民族からなる多民族国家。公用語はネパール語ですが100近い言語が使われています。

(外務省ホームページより 2010年6月現在)